「第5回市民後見人育成研修」の実施にあたって
特定非営利活動法人 高齢者・障害者安心サポートネット
理事長 森 山 彰
1本研修の役割と目的
⑴ 超高齢社会の進展に伴い、認知症高齢者はもとより、身寄りのない
高齢者の独居や夫婦世帯が急増し、他方では支援が必要な障害者の
増加も目立っています。これらの皆さんの安心、安全な生活を確保
するためには、成年後見制度の利用を促進することが重要ですが、
現在の利用状況は、認知症高齢者・障害者数と比較すると著しく低調
で、憂慮すべき実情にあります。
現在、その利用促進を図るべく、成年後見制度利用促進法及び同
基本計画に基づく計画が進められていますが、当法人では、従前か
ら「判断能力の不十分な高齢者・障害者の皆さんが、いつでも、ど
こでも、容易に成年後見制度を利用して、安心した生活を送ること
ができる社会を作ろう!」という「地域後見の実現」の理念のもと、
地域社会のニーズに応えることのできる最適の後見人は「市民後見
人」であり、また、本人に寄り添い、本人の生活、介護、医療面での
サポートに重点を置く「身上保護重視の後見」を実現できるのは「市
民後見人」ですから、当法人は、その育成と活動支援に注力している
ところです。
⑵ 本研修は、成年後見制度利用促進法の基本理念の一つである
「市民の中から成年後見人等の候補者を育成し、その活用を図
ることを通じて法人後見を担う市民後見人を確保し、もって、
地域住民のニーズに応えたい」という趣旨に沿うものです。
また、本研修は、ボランティア精神をもって社会貢献したい
という意欲のある人たちの積極的な活用を図ることにより「支
え合いによる共生社会」の実現にも資するものと考えます。
2 以上の理由により、このたび、「第5回市民後見人育成研修」を計画
し、実施することとしました。
なお、当法人は、NPO方式による独自の市民後見人の育成を目指して、
これまでに4回、「成年後見人等育成研修」を福岡市内で実施してま
いりました。この研修の特徴は、一般市民からボランティア活動に情熱
のある研修生を公募し、後見人として必要な知識と技能の習得を図るも
ので、全国でも例を見ない画期的な研修として、各方面から高い評価を
受けるとともに、各地域で大活躍の多数の市民後見人を誕生させること
ができ、現在その数は累計220余名に達しています。
しかし、超高齢社会の中、なお、利用し易く親しみ易い後見人の絶対
数が不足している実情を踏まえ、当法人は、本研修実施要綱に基づき第
5回目の研修を実施して、地域社会の熱い期待と信頼に応えることとい
たしました。
募集要項など詳しくは、こちら!!
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